2005年11月15日(火)「しんぶん赤旗」

「現行犯逮捕」は不成立

葛飾ビラ弾圧事件 110番通報者証言で判明

東京地裁


 東京・葛飾区のマンションで日本共産党の区議会だよりなどのビラを配った男性が、住居侵入罪で不当に起訴されている弾圧事件の第六回公判が十四日、東京地裁(大島隆明裁判長)であり、男性のビラ配布をみとがめて一一〇番通報し、「現行犯逮捕」したとするマンション住人の男性が証人出廷しました。

 住人は「逮捕」時の状況について、「物理的な拘束はしていない。目の前にいれば拘束になる」などと独自の見解をのべたうえで、一一〇番通報後に男性を先にマンション入り口に行かせて、数分間離れたにもかかわらず「逮捕した」などとのべました。警察・検察主張の「現行犯逮捕」がそもそも成立していないことがはっきりしました。

 住人は、男性が「迷惑であれば配りませんので、部屋番号を教えてください」と話したことについては「覚えていない」などと証言しました。

 ドアポストにビラが入る音を聞いてから、一一〇番通報までは「五分ぐらい」だったとし、通報で「ガラ(身柄)は押さえた」「PC(パトカーのこと)を回してくれ」などといったのは「警察の人の話を聞いて知っていた」などとのべ、くわしくは証言しませんでした。

 この住人は、過去にドアポストにチラシが入っていたため、日本共産党やピザ店に電話で抗議したものの、その際「マンション(名)は告げていない」などとのべました。

 この住人は、防犯対策やビラ配布について管理組合・理事会でされていた議論は「知らない」、防犯対策などで管理組合に提案したり、議論したり「する気もなかった」などとのべました。尋問では、この住人が、管理組合の理事在任中も理事会に出席したことはなく、消防点検を居住者でただ一人拒否していたことも明らかにされました。

 同公判には、男性を支援する京都、大阪、兵庫などの宗教者平和協議会から宗教者約十人が傍聴にかけつけ、男性を激励しました。


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