2005年11月15日(火)「しんぶん赤旗」
公務員5年で5%以上減
経財諮問会議 指針決める
政府の経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)は十四日、今後五年間で郵政公社職員を除く国家公務員(定員六十八・七万人)の定員を5%以上純減することを中心とした「総人件費改革基本指針」を決定しました。
基本指針は「公務員の総人件費について定員の大幅な純減と給与制度改革の強力な推進により、大胆に削減する」として、「長期的な目安」として対GDP(国内総生産)比で今後十年間で人件費を半減するとしました。
公務員定数削減では、自衛隊、国会、裁判所なども行政機関に準じた取り組みを行うと明記しました。
地方公務員についても「骨太方針2005」で求めた4・6%以上の純減確保とともに、教育、警察、消防、福祉など国が基準を定めている分野については国基準を「見直す」ことにより、いっそうの純減の上積みを確保するように取り組むとしました。
基本指針は、「政府としての実行計画を年内に策定し、来年度予算や地方財政計画から順次反映させる」と明記しました。
記者会見した与謝野馨金融・経済財政担当相は、会議後の記者会見で「十五日の閣僚懇(談会)で(基本指針を)報告する。(会議に出席した)中馬行革担当相には、基本指針に即して年内に実行計画の取りまとめをお願いした」とのべました。
■商工中金は民営化
■政府提案 公営公庫廃止も
■諮問会議
政府の経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)は十四日、国民生活金融公庫など八つの政府系金融機関の「見直し」などについて協議しました。この中で、二階俊博経済産業相が商工組合中央金庫の民営化を、竹中平蔵総務相は公営企業金融公庫の廃止をそれぞれ提案しました。
また、民間議員も政府系金融の「従来のような役割は終わった」として、継続する事業は中小・零細企業向けや海外経済協力など五分野のみとすることなどを提案。谷垣禎一財務相は、貸し出し残高を対GDP(国内総生産)比で半減させるなどの原則を示しました。
同日の議論を受け、与謝野馨経済財政担当相は、諮問会議としての「見直し」案のたたき台を次回の会合に示す方針を明らかにしました。