2005年11月9日(水)「しんぶん赤旗」

フランス暴動 全国に

夜間の外出禁止へ


 【パリ=浅田信幸】全国に拡大し収拾のメドがたたない若者たちの暴動について仏政府は八日、非常措置として各県知事が夜間外出禁止令を発令できるよう閣議決定しました。県知事は九日午前零時から県内の必要な場所について禁止令を発令できることになります。

 しかしその効果には疑問の声もあがっています。法律教育者組合のスコッティ書記長は、「まったく不適切な警察的措置で問題を解決しない」だけでなく、「らく印を押された地域」の住民への「差別」感情を助長しかねないと批判。司法官組合のボジェルベト判事は若者と警官との関係を「いっそう緊張させる恐れがある」とAFP通信に語っています。

 暴動に加わる若者たちには、宗教界をはじめ各界から平静に戻るよう呼びかけがされていますが、事態に変化は見られません。八日朝の警察発表によると、七日夜から八日未明にかけて全国で千百七十三台の車が燃やされ、三百三十人が拘束されました。放火は十二夜連続となりました。学校など十カ所の建物も燃やされました。


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