2005年11月1日(火)「しんぶん赤旗」

地元こぞって拒否

政府説明に 知事・市長ら表明

米軍再編案


 在日米軍再編に関する中間報告が決まったことを受け、政府は三十一日、地元自治体への説明を引き続き行いましたが、自治体側からは再編案に対する反発の声が相次ぎました。

 北原巌男防衛施設庁長官は同日午前、沖縄県の稲嶺恵一知事を訪ね、普天間基地(同県宜野湾市)に代わる新基地の建設案を含む中間報告の内容を説明。この後、稲嶺知事は「県の基本的考え方とも、まったく相いれないものであり、沖縄県としては絶対容認できるものではない」とのコメントを発表しました。

 また同長官は名護市を訪れ、岸本建男市長に普天間基地に代わる新基地をキャンプ・シュワブ沿岸部(同市)に建設する案を説明したのに対し、市長は「受け入れられない」と明確に拒否する見解を表明。その後の記者会見で「今回の合意案を最終報告まで変更することができないなら、今後も反対すると伝えた」と述べました。

 また、横浜防衛施設局の高見沢将林局長からキャンプ座間への米陸軍司令部の新設などの説明を受けた神奈川県の松沢成文知事も、「このままでは承服できない」と反発し、「地元と足並みをそろえて国と厳しく交渉し、負担軽減を目指す」と語りました。

 北海道では、千歳市の山口幸太郎市長がF15戦闘機部隊の訓練が一部千歳基地に移転される可能性について説明を受け、「騒音がさらに増えるのは市として耐えがたい。事故や治安の心配もあり、現状では受け入れ難い」と批判。苫小牧市の桜井忠市長も難色を示しました。

 横田基地を抱える東京都瑞穂町の石塚幸右衛門町長は、軍民共同使用の検討が盛り込まれたことに「反対を表明している町の意向が受け入れられず遺憾」とのコメントを発表しました。


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