2005年10月28日(金)「しんぶん赤旗」

全米の反戦行動

戦死兵士の家族 もうつくらない


■ワシントン/シーハンさんら200人が追悼

 【ワシントン=鎌塚由美】全米で反戦行動が行われた二十六日、ワシントンのホワイトハウス前では、約二百人が参加し、亡くなった兵士を追悼するキャンドルサービスとダイインが行われました。「反戦の母」としてイラクからの米軍撤退を求めて活動を続けているシンディ・シーハンさん(48)をはじめイラクで亡くなった米兵の家族も多数が参加しました。

 息子を亡くしたホワン・トレスさん(50)は、息子の写真を首からさげてホワイトハウス前に立ちました。アルゼンチン出身のトレスさんは、「息子は私の希望だった。ブッシュ大統領のうそで引き起こされた戦争でたくさんの人が死んでいる。国の指導者たちは、私たち家族がどんな気持ちでいるか、気にしちゃいない」と憤りました。

 シンディ・シーハンさんは、「私たちのような戦死兵士の家族をもうこれ以上つくりたくない。今、戦争をやめなくては」と語りました。ニューヨークから駆けつけたローリー・アベイターさん(47)は、「米兵だけでなく、さらに多くのイラク市民が殺されています。全米で多くの人が戦争に反対していることを示したい」と語りました。

■NY/即時撤退を訴える

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(写真)ニューヨークのタイムズスクエアの米軍事務所前で、イラクからの米軍撤退を訴える人たち=26日(山崎伸治撮影)

 【ニューヨーク=山崎伸治】ニューヨーク市内でも二十六日午後、地元の「退役軍人平和会」や女性反戦組織「コード・ピンク」などの人たちが数カ所で、戦争反対の行動を繰り広げました。

 このうち、市内随一の繁華街タイムズスクエアにある米軍の新兵募集事務所前には約二百人が集まり、イラクで戦死した米兵に花をささげ、イラクからの米軍の即時撤退を訴えました。

 参加者は、「ブッシュのうそで二千一人の兵士が死んだ」「二千人は多すぎる」などの手書きのプラカードや横断幕をもって集合。「トゥループス・ホーム・ナウ」(兵士をいますぐ本国へ戻せ)と唱和しました。

 市内中心部のロックフェラープラザで約二年間続いている毎週水曜日の抗議行動に毎回参加してきたという退役軍人のボブ・カーペンターさん(65)は、「二千人のGI(兵士)が亡くなったという事態は深刻です。私たち米国人はひどいことをしてきました。いま(イラクで)やっていることも私の理解を超えています」と述べ、道行く人に「イラクでの暴力をやめさせよう」と声をかけていました。


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