2005年10月28日(金)「しんぶん赤旗」
医療改悪で“命危ない”
限りなき負担増阻止 2千人集う
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〇六年医療大改悪を許すな! 患者負担増反対、診療報酬改善10・27集会(主催=医療団体連絡会議)が二十七日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、全国から約二千人が結集。政府が来年の通常国会に法案提出を予定している医療改悪に反対するたたかいののろしを上げました。
全国保険医団体連合会の住江憲勇副会長が主催者あいさつ。高齢者医療の患者負担増や、入院患者の食費・居住費の全額自己負担を打ち出した厚生労働省の「医療制度構造改革試案」(十九日)を「保険給付の限りない削減と患者負担の限りない拡大」をねらうものと厳しく批判。「内容をばくろする学習運動を広げ、反対が圧倒的な国民世論になるまでたたかおう」と呼びかけました。
日本患者・疾病団体協議会の栗原紘隆副代表は、与党は二十八日衆院厚生労働委員会で採決強行をねらう障害者「自立支援」法案で人工透析患者の医療費負担を増やしたうえ、医療改悪でさらに負担増を押しつけようとしていると指摘。「どうやって生きていけばいいのかとの声が上がっている」と告発しました。
日本共産党の小池晃政策委員長は医療改悪案の国民いじめの内容を怒りを込め批判。「命を削る攻撃という点で憲法九条改悪と根っこは同じ。人間らしく生きる権利をもとめ世論と運動を広げよう」と訴えました。
十月から食費・居住費が全額自己負担になった介護保険の利用者家族が「請求書が怖い」と。大学病院の看護師が人手不足の実態を語りました。
長野県から仲間と来た老人保健施設相談員の宮下牧子さん(25)は「食費・居住費全額負担で『払い続けられない』と悲鳴が上がっています。この負担を医療にも持ち込むなんてとんでもない」と話していました。