2005年10月27日(木)「しんぶん赤旗」

義務教育費国庫負担で中教審

現行維持を最終答申


 中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)は二十六日、総会と義務教育特別部会の合同会議を開きました。義務教育費国庫負担制度について、小中学校の教職員給与の二分の一を国が負担する現行制度を「今後も維持されるべきである」とする最終答申を、賛成多数で決めました。


■「当然の方向」 石井党部会長

 日本共産党国会議員団の石井郁子文部科学部会長は、国庫負担制度の維持について「無償の義務教育の保障という、憲法上の政府の責務にそった当然の方向」とする談話を発表しました。

 全国知事会など地方六団体の委員は、国庫負担制度の縮小、廃止と地方への税財源移譲を求めた修正案を提出。賛成少数で否決されました。

 義務教育国庫負担制度は、小泉内閣による国・地方財政の「三位一体改革」のなかで「見直し」が焦点になり、昨年十一月の政府・与党合意で、中教審に検討を求めていました。二月に設置された義務教育特別部会で、百時間を超える議論が行われ、現行の国庫負担制度を堅持しつつ、市町村、教育現場への権限拡大を進めるべきだという意見が多数を占め、最終答申に盛り込まれました。

 小泉内閣は、あくまで同国庫負担金の削減を求めており、結論を出す十一月末に向けた攻防が焦点となります。

 同答申ではまた、全国的な学力テストの実施や教員免許更新制、教員評価の導入、義務教育の小中一貫校設置などを、検討課題としています。


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