2005年10月26日(水)「しんぶん赤旗」
義務教育費の国庫負担
「堅持・拡充が当然」
志位委員長CSで発言
小泉内閣が廃止をねらう義務教育費国庫負担制度について、日本共産党の志位和夫委員長は二十五日、「堅持・拡充が当然の方向だ」との考えを示しました。この日収録のCS朝日ニュースター「各党はいま」でのインタビューに答えたもの。
志位氏は、「憲法二六条で国民の教育権が保障され、とくに義務教育は『無償とする』と定められている」と指摘。「ここまではっきり規定されている以上、国がこれに対してナショナルミニマム(最低保障)のお金を出すのが当たり前で、これを廃止することは、憲法に規定された教育権自体をないがしろにするものだ」と批判しました。
この問題では、中央教育審議会(文科相の諮問機関)が二十六日にも制度「維持」の答申を出すことになっており、制度廃止か維持かの激しい攻防が予想されます。志位氏は、「『省益』『既得権』など、せまい視点でとらえるべきではない。憲法の教育権にかかわる大きな問題だ」と強調しました。
志位氏はまた、小泉内閣の「三位一体改革」についての評価を問われ、「国庫補助負担金の大幅な削減と税源移譲をセットでやるということだが、実際は移譲されるお金は少なく、自治体にとっては福祉や教育の切り捨てになる。しかも地方交付税も削減され、切り捨てに追い打ちがかかる。こうした方向には反対だ」と批判。「自治体に税源を移譲して自由に使えるお金を増やすのはいいことだが、実際に行われているのは、逆に自治体を財政的に締め上げる方向であり、これは改革でも何でもない」とのべました。