2005年10月23日(日)「しんぶん赤旗」
誇り持ち9条守ろう
大江・澤地氏迎え集い
新潟
新潟県内の著名四十四氏が「九条の会」アピールへの賛同を呼びかけている中、同会の大江健三郎氏、澤地久枝氏を講師に迎え、新潟市で二十二日、「憲法九条と平和をまもる新潟のつどい」が開かれました。
会場の県民会館では、第二会場も使用するほどの二千人が参加し、両氏の話に真剣に聞き入りました。
主催者の川村正敏実行委員会代表委員(弁護士)は「憲法改正で自衛の仮面をかぶった軍隊が海外に行くお墨付きを与えることは絶対許せない。改憲の動きがやむまで反対の運動を続けなければならない」とあいさつ。
大江氏は、子どものときに平和と基本的人権を希求する憲法と出合って心に刻み込んだ思いを振り返りながら、「憲法が六十年近く持ちこたえ続けたことは、どんな権力者も予想できなかったこと。誇りを持って、恐怖と欠乏に対し、平和と人権を少しでも前に進めていくことが私たちの務めだ」と強調しました。
澤地氏は、総選挙で自民党など改憲勢力が多数になったもとで、「九条の会」の役割がますます重要になったと指摘。「一人ひとりがしっかり勉強し、反動の動きを止めるとりでをつくる小さな石になろう。さわやかな顔をして不屈の気持ちをもって生きよう」と訴えました。
五人の代表がリレートーク。小池清彦・加茂市長は「憲法改正は徴兵制につながる。平和憲法を放棄することは許されない」と強調。マリオ・カンドウチ高田教会神父は「日本の若者は戦争中、何が起こったか知らなさ過ぎる。小泉首相の靖国参拝はいけません。九条を守らなければいけない」と訴えました。
参加者の男性(70)は「講師の生の話が聞けて感銘を受けた。たくさんの人が参加して元気をもらった。一人がまず勉強し、行動する大切さを感じました」と語っていました。