2005年10月12日(水)「しんぶん赤旗」
責任者出席また拒む
遺族ら計画の説明会 脱線事故でJR西
JR福知山線列車脱線転覆事故の遺族と負傷者・家族でつくる「4・25ネットワーク」が、同ネットワーク主催の説明会にJR西日本の責任ある人の出席を求めたのにJR側が拒否していた問題で、再協議が十一日午後、大阪市のJR西日本本社で開かれました。
JR西日本の垣内剛社長は、ネットワークの要請をあくまで拒否。二十三日の同社主催の説明会に固執し、話し合いは決裂しました。
同ネットワークは「JR西日本が安全な公共交通機関として再建されるよう、社会的な責務の一端を私たちが果たさなければならないという立場で活動している。それがなぜわからないのか」と、JRの姿勢を厳しく批判しました。
この日は、遺族や負傷者ら二十人が参加。「なぜ私たちが主催する説明会に出席できないのか」と前回に引き続いて追及しました。垣内社長らは「当事者の責任で開く説明会で、他の遺族と共通の場で公平に説明させてほしい」との主張を変えませんでした。
現在の心身の状態について遺族から、心労で脳梗塞(こうそく)や顔面神経痛になって苦しんでいる例も報告されました。
浅野弥三一さん(63)ら「ネットワーク」の世話人は終了後、「遺族が悲痛な叫びを上げても受けとめようとする気がない。『誠心誠意』と何度口にされても空文句で、心が通じずむなしさを感じる。残念で情けない」とのべました。