2005年10月8日(土)「しんぶん赤旗」
将棋新人王戦決勝三番勝負第一局
渡辺竜王が先勝
第三十六期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第一局は七日、東京・将棋会館で渡辺明竜王(21)と千葉幸生五段(26)とのあいだで熱戦が展開され午後七時四十一分、先手の渡辺竜王が一三三手で勝ちました。
午前十時、立会人の中村修八段、関口孝夫赤旗編集局長らが見守るなか、渡辺竜王が▲7六歩と第一手を指し、千葉五段が慎重な手つきで△3四歩と応じ始まりました。
千葉五段の得意の四間飛車にたいし、渡辺竜王は居飛車穴熊の堅固な陣形で対抗。序盤は後手が左銀を二段目に置いたままの流行の最先端を行くたたかいとなりました。
夕刻近くまでにらみ合いながらもじりっじりっと細かく動いて間合いをつめ、切り込む機会をうかがい合い、どちらがより玉を堅く固めるかのたたかいとなりました。
双方、手詰まりになりそうな局面を渡辺竜王が中央の5筋から仕掛け、本格的なたたかいとなりました。
渡辺竜王は2筋から飛車を成り込み、優勢な局面を作りました。千葉五段も、4筋で歩を成って反撃しましたが、渡辺竜王は桂馬を犠牲に銀を活用し寄せ切りました。
渡辺竜王の話 たたかいに入らないまま長い将棋になりましたが、細かい駆け引きが難しかった。飛車を取れてから余すかなと思いました。
千葉五段の話 きょうはチャンスというチャンスがなかった。二局目は頑張ります。
先▲竜王 渡辺 明
△五段 千葉幸生
▲7六飛△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△4二飛▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二銀▲5六歩△7一玉▲5八金右△3二銀▲7七角△5二金左▲5七銀△6四歩▲8八玉△7四歩▲9八香△7三桂▲6六歩△9四歩▲2五歩△3三角▲9九玉△9五歩▲8八銀△6三金▲6七金△8二玉▲3六歩△8四歩▲1六歩△5四歩▲7八金△4五歩▲3七桂△4一飛▲6八角△5一角▲4六歩△同歩▲同銀△4三銀▲4八飛△4四銀▲7九金△1四歩▲7七金△6二角▲7八金引△3三銀▲4七飛△4四角▲6七飛△7一角▲4七飛△4四角▲5七銀△4三飛▲4五歩△6二角▲4六銀△4一飛▲5五歩△5一飛▲5七飛△5五歩▲同飛△4二銀▲8六角△5三銀▲5八飛△4七歩▲5五銀△5四歩▲4六銀△4一飛▲2四歩△同歩▲2三歩△4二飛▲2八飛△8五桂▲2四飛△4八歩成▲2二歩成△4七と▲3二と△同飛▲2一飛成△4二飛▲6五歩△同歩▲5五桂△同歩▲同銀△9六歩▲同歩△9七歩▲同桂△同桂成▲同香△9八歩▲8九玉△5四歩▲6四歩△7三金▲5四銀△同銀▲6三歩成△同金▲4二角成△6六桂▲6七金△5三角▲同馬△同金▲9八玉△8五桂▲6二歩△同金▲5五歩△4六角▲7一角△7三玉▲5四歩△5二金引▲5六桂△9六香▲8二銀(投了図)まで133手で渡辺竜王の勝ち