2005年10月8日(土)「しんぶん赤旗」
ヘリ飛行・騒音が急増
赤嶺議員 普天間基地の危険告発
人口密集地に位置し、「世界で最も危険な基地」といわれる米海兵隊普天間航空基地(沖縄県宜野湾市)―。日本共産党の赤嶺政賢議員は七日の衆院外務委員会で、日本政府が同基地の危険性の除去を怠り、野放しにしている実態を明らかにし、厳しく批判しました。
赤嶺氏は沖縄県庁がまとめた騒音測定結果をもとに、普天間基地周辺の騒音発生状況を示しました。昨年八月に沖縄国際大学(同市)に普天間基地の大型ヘリが墜落し、その直後に同基地のヘリ部隊はイラクに出動。騒音回数は減少していました。しかし、今年四月に部隊がイラクから帰還して以降、騒音回数は急増し、墜落事故前の水準に戻っています。しかも、夜間の発生回数は大幅に増えています。
外務省の河相周夫北米局長は「安全な運航を行うよう米側に申し入れている。確かに四月以降、回数が増えているが、周辺住民に配慮した結果の必要最小限の運用だ」と述べ、容認しました。
ヘリ墜落事故を受け、日米両政府は今年二月から、普天間基地所属機の「飛行経路見直し」の協議を四回行いました。しかし、防衛施設庁の長岡憲宗業務部長は「一刻も早く結論を出すよう努力している」と答弁し、いまだ結論が出ていないことを明らかにしました。
赤嶺氏は「そもそも街のど真ん中にある普天間基地の飛行経路見直しは不可能だ」と批判。「普天間基地の危険の除去は一刻の猶予も許されない。県内移設ではなく、直ちに閉鎖に向けて米国と協議すべきだ」と強く求めました。