2005年10月7日(金)「しんぶん赤旗」

JR西 責任者出てこい

遺族ら主催の説明会めぐり紛糾 


 JR福知山線の列車脱線転覆事故から半年を前に、被害にあった遺族と負傷者・家族で構成する「4・25ネットワーク」と、JR西日本との話し合いが六日、大阪市北区のJR西日本本社で行われました。


 冒頭、垣内剛社長は、今月二十三日に開く説明会について、「当日は質疑の時間を設けて、事故原因や調査以外のことについて、遺族の方から寄せられた問いに極力答えたい」と発言しました。

 遺族側からは、JR西日本の安全軽視の体質や、これまで遺族の要求や意向を聞かないで「慰霊と安全のつどい」や説明会などを行ってきたことを批判する声が相次ぎました。その上で、「わずか三時間の二十三日の会だけでは足りない。それとは別に、遺族の半分が集まる私たち『ネットワーク』が主催する会にも、垣内社長か、責任ある立場の人が出てきてほしい」と強く求めました。

 ところが、垣内社長ら出席していたJRの幹部社員はこれを受け入れません。遺族側は思いをぶつけてネットワーク主催の会への出席を求めました。

 「私たち遺族は、あの日以来、ほとんど時間が止まってしまったような日々を暮らしている。その気持ちをどれだけわかっているのか」「家族がどうして命を奪われたのか、理解できないまま五カ月半、弔いの入り口を探してさまよってきた」…。

 しかし、垣内社長は受け入れず、「なぜそこまで嫌がるのか」「その態度がどうして“誠心誠意”なのか」などきびしい批判の声が続きました。録音・録画の禁止やマスコミへの非公開方針にも異論が続出しました。

 結局十一日に改めて垣内社長と話し合うことを確認して、この日の話し合いは終わりました。

 終了後、記者会見した「ネットワーク」世話人の浅野弥三一さん(63)、奥村恒夫さん(58)、上田弘志さん(52)は、「二十三日の説明会への協力要請ばかり」「のれんに腕押し」などJRへの不信、不満をのべました。


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