2005年10月5日(水)「しんぶん赤旗」
仏全国スト始まる
雇用、労働者の権利など掲げ
【パリ=浅田信幸】フランス全土で四日、五つの代表的労組をはじめ八全国労組がよびかけたストライキとデモが未明から始まりました。「雇用、購買力、労働者の権利」を課題に掲げています。
印刷労働者のストで全国紙は軒並み休刊を余儀なくされ、午前十一時(日本時間午後六時)現在で国鉄は新幹線TGVが四割、長距離列車が六割が運休するなど徐々に影響が出ています。午前中に行われた各地のデモでは、主催者発表でマルセイユ十万人、ボルドー三万人、トゥールーズ三万人など今年最大規模の動員となっています。
最有力労組の労働総同盟(CGT)によると、デモは全国百四十カ所で予定され、今年三月の統一行動の参加者百万人を上回る見通しです。パリでは同日午後、各労組書記長らが加わり十万人を超えるデモが実施される見込み。
経済紙レゼコー(電子版)によると、先週末の世論調査で72%の国民が労働者の行動を支持。調査機関BVAのスリマン所長は「通常、社会的運動に批判的な層も多数が火曜日の行動に支持を表明している」と述べ、政府の経済政策と生活苦への不満がうっ積している事実を明らかにしました。