2005年10月5日(水)「しんぶん赤旗」

イラク西部

米軍、新たな軍事作戦

カイム周辺と同時進行


 【カイロ=小泉大介】イラク駐留米軍は四日、同国西部アンバル州のハディサとその周辺二つの町で「川の門」と名付けられた新たな武装勢力掃討作戦を開始しました。

 米軍はシリア国境に近いカイム周辺でも同様の作戦「鉄拳」を実施しています。十五日のイラク憲法草案国民投票を前に、イラク西部では二つの攻撃作戦が同時進行する異常事態となっています。

 現地からの報道によると、ハディサとその近郊への攻撃では、海兵隊を中心にした米軍二千五百人と数百人のイラク軍部隊が参加。アンバル州では今年に入り最も大規模な軍事行動となっています。米軍はまず「武装勢力の逃走を阻止する」としてハディサとハクラニヤを結ぶ橋を爆破しました。

 米軍が先に攻撃を開始した「鉄拳」作戦には米兵約千人が参加。避難する住民や負傷者を救出する救急車まで爆撃の対象としています。今回の新たな攻撃でも民間人の死傷者が続出する可能性があります。

 一方、米軍は四日、同軍兵士一人がカイム近郊のカラビラで、兵士三人がハクラニヤでともに爆弾攻撃により三日に死亡したと発表しました。これにより一昨年三月のイラク戦争開始以降の米兵死者は少なくとも千九百三十六人に達しました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp