2005年10月3日(月)「しんぶん赤旗」
装甲車・迷彩服が街行進
陸自強行、市民は「やめて」
■島根・出雲ヘリ2機も
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陸上自衛隊出雲駐屯地は二日午前、「新市誕生を機に、機動力を認識してもらうため」と島根県出雲市内で車両を連ねてパレードを行いました。駐屯地広報室によると、パレードには車両六十三両とヘリコプター二機が参加。25ミリ機関砲を備えた偵察警戒車三両や120ミリ迫撃砲を引く高機動車二両、155ミリりゅう弾砲のけん引車二両などが市役所前からJR出雲市駅前まで走行しました。
人員は百七十人余で同駐屯地の第一三偵察隊、対戦車中隊のほか、米子、日本原などの部隊の一部も参加しました。閲兵台には県総務部長、市長、自民党衆院議員などの姿が。自民党県議などの姿もありました。
パレードをめぐっては、日本共産党出雲市委員会が澄田信義知事あてに憲法九条をめぐり改定論議がある最中に「その存在をアピール」する市中パレードはすべきではないと、中止要請、後援の取りやめを求め、県教組、同斐川・出雲支部、出雲の子どもと教育を考える会が出雲市にたいし、後援の撤回などを求め抗議していました。
■松山では隊員200人
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陸上自衛隊松山駐屯地は二日、駐屯地創立五十周年行事の一環として、災害派遣訓練の名目で駐屯地隊員二百人による「徒歩行進」を松山市内中心部で行いました。迷彩服を着用した行進に、市民は戸惑いの表情を浮かべていました。
自衛隊員らは同市の三津浜港で出発式を行い、六グループに分かれて十分間隔で行進。火器は携帯しませんでした。
愛媛県平和委員会、安保廃棄愛媛県実行委員会、愛媛労連、新日本婦人の会愛媛県本部、日本共産党中予地区委員会は、三津浜港と大街道商店街で「軍事パレードをやめよ」の横断幕を掲げ、抗議行動に取り組みました。
県平和委員会の小路貴之会長は「自衛隊員が、市内中心部を行進するのは異例のこと。軍事パレードは憲法九条を変え、正式な軍隊を持つという策動を先取りしたもので、こうした策動を許さない活動を強めたい」と話しました。