2005年10月1日(土)「しんぶん赤旗」
障害者「自立支援」法案を閣議決定
一割負担の導入再提出
福祉や医療サービスを利用するさいに原則一割負担を障害者・障害児に求める、障害者「自立支援」法案が三十日、閣議決定され、同日付で特別国会に提出されました。国会の解散で審議未了のまま廃案となった内容と同じもので、法の施行日を一部遅らせて再提出しました。
「自立支援」法案は、所得に応じた低い自己負担で福祉を利用できる現行方式(支援費制度)をやめて、「応益負担」として障害が重くなるほど高い自己負担を課す一割負担を導入します。
負担の上限が設けられますが、それでも月に六万円から八万円の障害基礎年金の三割程度を負担しなければならなくなります。
また、心臓病に苦しむ子どもや、統合失調症やそううつ病などによる精神通院を対象にした公費負担医療にも一割負担を導入します。
障害者が仕事の場としている通所施設の利用にも負担を求め、住まいの場となる入所施設の利用と合わせると二十倍近く引き上げられます。
日本共産党は先の通常国会を通じて、障害者や家族の意見を反映させるべきだと指摘し、「障害が重い人ほど負担も重くなる」「負担増で受診抑制をまねく」として法案の撤回を求めてきました。