2005年9月30日(金)「しんぶん赤旗」
英学校でジャンクフード禁止へ
教育相が表明
【ロンドン=岡崎衆史】英国のケリー教育相は二十八日、英南部のブライトンで開かれている労働党大会で演説し、国内の公立と私立の学校で、カロリーだけが高くて栄養価の低いジャンクフードの供給を来年九月から禁止する意向を表明しました。チップスやチョコレート、炭酸飲料などの自動販売機も校内から撤去するといいます。
英国内では、スコットランドやウェールズで給食の栄養基準の向上の努力がなされてきましたが、イングランドでは学校や生徒まかせになっており、これが集中力や学力の低下につながっているとの批判がでていました。
ケリー教育相は、「学校の食堂で毎日ジャンクフードが提供されるという不名誉なことをやめさせなければならない」とのべ、具体例として、質が悪く糖分や塩分の多い加工食品のソーセージやハンバーガーを挙げました。英政府はすでに、学校給食の充実を図るために予算支出拡大を約束し、生徒が必要とする栄養素の最低基準を設定するための専門家による諮問委員会を設置。同委員会は来週中に結論をだす予定です。その際、学校給食に毎日必要とされる栄養や禁止される食品などの詳細が明らかになります。