2005年9月27日(火)「しんぶん赤旗」
「多くの国民の信任」は事実と違う
郵政演説 志位委員長が指摘
小泉首相の所信表明演説
日本共産党の志位和夫委員長は二十六日、記者団から小泉純一郎首相の所信表明演説について問われ、「今回の総選挙で郵政民営化法案が『多くの国民の信任』を得たというのは、事実とちがっている」とのべました。
志位氏は「自民・公明両党が議席では三分の二を超えたのは事実だが、小選挙区の得票数では49%しか取っていない。首相は総選挙中、『郵政民営化に賛成か反対かを問う選挙だ』と繰り返し、この選挙を“国民投票”のように位置付けたが、賛成した国民は半数に満たなかった」と指摘。「『多数の信任を得た』として、一気呵成(かせい)に成立を図ることは許されない。審議を尽くして、廃案に追い込みたい」とのべました。
イラク派兵について志位氏は、「現地の治安悪化で深刻なゆきづまりに直面しているが、首相は『現地の状況をよく見極めた上で判断する』としかいっておらず、まともな検討も言明もない」と批判。「ただちに自衛隊を撤退させるべきだ」とのべました。
また、「中国・韓国など近隣諸国との関係悪化の原因は首相の靖国参拝にあるが、(所信表明演説には)歴史問題でのまともな検討・打開の方策が何ら示されていない」と指摘しました。