2005年9月26日(月)「しんぶん赤旗」
定率減税廃止は公約違反
小池政策委員長が批判
テレビ番組で
日本共産党の小池晃政策委員長は二十五日午前、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」の政党討論で、政府による所得税の定率減税廃止方針を「公約違反」ときびしく批判。与党は「政府と自民・公明は違う」など言い逃れに終始しました。
小池氏は「選挙の二日後に谷垣財務相が記者会見で定率減税の全廃を表明し、『多くの国民の間に(選挙で)どこかで増税も必要だという気持ちもあるように感じた』というのを聞いて、本当に驚いた」と公約違反を追及。自民党はマニフェストに「『サラリーマン増税』を行うとの政府税調の考え方はとらない」と書いていたが、政府税調のサラリーマン増税案のトップが定率減税廃止であることを指摘。「サラリーマン増税をしないと言いながら、選挙に勝った瞬間(国民は)増税を支持していると言う」姿勢を批判しました。
与謝野馨・自民党政調会長は「定率減税は景気対策のための(一九九九年に導入した)暫定措置。元に戻すのは不自然ではない」と言い訳しましたが、小池氏は「選挙中にそんな説明は一切しなかった」「谷垣氏は昨日のG7(主要七カ国財務相・中央銀行総裁会議)でアメリカにまで増税を約束している」とさらに追及。与謝野氏は「谷垣さんと自民・公明は立場が違う」「(自民党が)政府の言いなりのように言ってもらっては困る」と弁解しました。
こうした議論を受けて、小池氏は最後に「一九九九年には法人税率を下げ、所得税の最高税率を引き下げることもやった。政府の言いなりにならないというなら(大企業・高額所得者向けの)こういうことにメスを入れるべきではないか。庶民向けの税金だけ元に戻すのは絶対納得できない」と発言しました。