2005年9月23日(金)「しんぶん赤旗」
“憲法全体守りたい”
女性「九条の会」がシンポ
女性「九条の会」の第一回シンポジウムが二十一日、東京都内で開かれ、百四十五人が参加しました。「憲法改定を問うシンポジウム」(三回シリーズ)の第一回のテーマは「なぜねらわれる? 9条・24条」でした。
パネリストは、赤松良子さん(元文部大臣、国際女性の地位協会会長)、吉武輝子さん(評論家)、大脇雅子さん(前参院議員、弁護士)。コーディネーターを本尾良さん(市川房枝記念会理事長)が務めました。
よびかけ人の一人である江尻美穂子さん(日本YWCA理事長)は、「戦前は人権も認められなかった女性。憲法全体を守っていきたい」とあいさつしました。
本尾さんは、戦前の家制度から急転し、平和憲法のもとで女性差別撤廃条約批准や家庭科の男女共修が実現するなど、憲法二四条が輝いたことなどを話しました。大脇さんは、憲法改悪勢力は「憲法を、個人の尊厳を守るものではなく、国家への忠誠・義務に置きかえようとしている」と批判しました。
吉武さんは、「憲法九条を変えるうえで邪魔なのが二四条。自分の意見を言う人がいると邪魔だから」と指摘しました。赤松さんは、映画「ベアテの贈り物」製作にふれ、「若い人に憲法は大事だと思ってほしくて作った。憲法九条と二四条は車の両輪」と強調しました。
参加者から「なぜ戦争したいのか」などの質問が寄せられ、該当するパネリストが答えました。
熱心に聞いていた公務員の女性(52)は、「こんな時代だからこそ、どう生きていくのかをきちんと考えることが大事なのに、憲法を改悪して平和や言論の自由を奪おうとしている。大学生と高校生の子どもがいるので、何とかしなければと思い参加しました」と語りました。