2005年9月22日(木)「しんぶん赤旗」
改憲手続き定める国民投票法案
今国会提出で一致
自・公
自民、公明両党は二十一日午前の幹事長・国対委員長会談で、改憲手続きを定めた国民投票法案について特別国会への提出を目指す方針を確認しました。公明党の東順治国対委員長は記者団に、「民主党と相談しながら、適切な時期の法案提出を目指したい」とのべました。
同法案を審議するために与党側が提案していた特別委員会の設置については、同日の衆院議院運営委員会理事会で議論されました。席上与党側は「憲法調査会をバージョンアップすべきだとの意見が同調査会の大勢だった」などとして特別委設置を再提案。これに対し、日本共産党の穀田恵二議員は「常設機関化を含め同調査会のまとまった意見ではない」と指摘し、改憲に道を開く憲法特別委の設置に反対しました。民主党も「時間をかけて議論すべきだ」と主張し、与野党の意見が一致しませんでした。
二十二日の議運で採決し、本会議で与党の賛成多数で設置が決まる見通しです。
■テロ特措法 1年延長方針
■官房長官が発表
細田博之官房長官は二十一日午前の記者会見で、政府が再延長を決めているテロ特措法について、延長幅を来年十一月一日までの一年間とすると発表しました。政府は来週、延長のための同法改悪案を閣議決定し、特別国会に提出。成立すれば同法に基づく基本計画を変更し、海上自衛隊のインド洋派兵を延長する方針です。
テロ特措法は二〇〇一年十月、米国がアフガニスタンで始めた「対テロ」報復戦争を支援するため、政府・与党が二年間の時限立法として成立を強行。〇三年十月に二年間の延長が強行されました。同法に基づきインド洋に派遣されている海自艦船は、「対テロ海上阻止作戦」などを展開している米軍艦船に給油活動を行っています。
しかしこの間、給油需要は激減し、政府・与党内でも活動の中止と撤退を求める声が上がっています。このため、外務省や防衛庁は従来通り二年間の延長を想定していましたが、一年間にとどめたとされます。
細田長官は会見で、延長幅を一年間にした理由については「〇、一、二(年の延長と)いろいろな意見があるが、一(年)で結論を出したので、経過を申し上げるのは適当ではない」と述べ、明らかにしませんでした。