2005年9月20日(火)「しんぶん赤旗」

独総選挙

二大勢力とも後退

左翼党は54議席に躍進


 【ベルリン=片岡正明】ドイツ連邦議会選挙の投開票が十八日行われ、連立与党の社会民主党(SPD)と保守野党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)がともに、社会保障削減などの「改革」政策に対する批判を受け、前回二〇〇二年の総選挙から得票率、議席を大幅に減らしました。これに対し、両勢力の政策に根本的に対決した左翼党(党名変更前は民主的社会主義党=PDS)は得票率を倍加させ、議席数を大幅に伸ばしました。

 CDU・CSUはSPDを三議席上回り、七年ぶりに第一党となったものの、自民党を加えても過半数に至らず、社民党、緑の党の与党陣営も過半数を失いました。

 開票の結果、SPDは前回比二十九議席減の二百二十二議席、CDU・CSUは二十三議席減の二百二十五議席、90年連合・緑の党は四議席減の五十一議席。これに対し、自由民主党(FDP)は十四議席増の六十二議席、左翼党は五十二議席増の五十四議席。最終議席確定は候補者死亡で十月二日に投票が延期されたザクセン州の一選挙区での結果を待つことになります。最大三議席の変動が見込まれています。

 この結果を受けてシュレーダー首相とメルケルCDU党首は、ともに政権担当への意欲を見せており、過半数を制するための連立工作合戦が始まります。

 左翼党の筆頭候補だったギジ氏は「今回の国民の選択は現政権与党も保守野党も退けた」と述べ、「二大勢力の敗北は(新自由主義改革に)国民がうんざりしていることの表れだ」と強調。ビスキー同党党首も「強固な野党となる」と宣言しました。


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