2005年9月19日(月)「しんぶん赤旗」
アナン総長
「成果文書」 実施訴え
国連総会一般討論演説始まる
【ニューヨーク=山崎伸治】国連本部で開かれている第六十回国連総会は十七日から、各国代表による一般討論演説が始まりました。アナン事務総長は前日まで開かれた国連首脳会議が「それ自体、何よりも重要な成果だ」と評価。「いまや新たな課題に目を向けよう。すなわち合意したことを実施に移し、残された違いを埋めるために努力しよう」と訴えました。
重要な課題として、(1)国連事務局の運営改革(2)人権問題への対応の強化(3)テロ対策の推進(4)平和構築委員会の設置と運営(5)開発問題での公約の実現(6)安全保障理事会改革への努力の継続(7)核不拡散と軍縮―の七つをあげました。
ことに核不拡散問題では「今年は、核不拡散条約(NPT)再検討会議と今回の首脳会議で二度とも、数カ月の交渉が成果をもたらさなかった。すでに約束したことを再確認することさえ合意できなかった」と指摘。前進のために加盟国の協力を呼びかけました。
一般討論演説はこの日、慣例どおりブラジルのアモリン外相から始まり、米国のライス国務長官、英国のストロー外相、町村信孝外相らが登壇しました。一般討論演説は二十八日まで行われます。
■成果文書の採択ベトナムが歓迎
【ハノイ=鈴木勝比古】ベトナム外務省のレー・ズン報道官は十六日、国連首脳会議が採択した成果文書を歓迎し、「国連は現在の世界情勢の変化に対応するために改革されなければならない」と語りました。国営ベトナム通信(VNA)が伝えました。