2005年9月17日(土)「しんぶん赤旗」
集団結婚の統一協会脱会
元会員
「家族の愛に救われた」
霊感商法弁連全国集会
統一協会の被害救済に当たっている全国霊感商法対策弁護士連絡会は十六日、東京で全国集会を開催。集団結婚を経験した元統一協会員らが内部の実態や脱会への経過を語り、「家族の愛情で救われた」と証言しました。
一九九五年の集団結婚に参加し、韓国人と「結婚」した女性。在韓日本人女性の半数ともいわれる統一協会員の実情を語りました。言葉の壁や貧困。「手紙を書いても切手代がなく、流産や病気でも保険がない。自分の精神状態を保つのに精いっぱいの人が大勢いる」。
高齢の祖母に子どもを見せに帰国した九九年、教えの誤りを知って脱会。その後も集団結婚の相手への思いを乗り越える苦しみが続きました。
「どんなに不器用でも私を見放さず、私の居場所を確保しつづけてくれた家族がいたからこそ救われることができた」と述べ、集会参加の会員家族に「絶対に見捨てないで」と訴えました。
弁連東京事務局長の渡辺博弁護士が、二百万円の文鮮明「み言葉集」や悪霊を封じるとして百数十万円で「天運石」を買わせるなど日本での資金集めと、その金で韓国のリゾート地を買いあさるという統一協会の実態を告発しました。
集会には弁護士、宗教者、市民ら二百人が参加し、菅原伸郎東京医療保健大学教授と松岡秀明淑徳大教授が講演。全国統一協会被害者家族の会が編集した『自立への苦闘』(教文館)が紹介されました。