2005年9月16日(金)「しんぶん赤旗」
囲碁新人王戦決勝3番勝負第1局
金七段が中押し勝ち
ともに決勝は初めての金秀俊(きむ・すじゅん)七段(26)対井山裕太四段(16)の対決となった、囲碁の第三十期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第一局が十五日午前九時半、大阪・北区西天満の日本棋院関西総本部で行われ、午後七時九分、二一九手で黒番の金七段が中押し勝ちしました。
第二局は二十三日(祝)、東京・日本棋院で行われます。
対局場の同総本部は、現在、同区角田町への移転が進められています。そのため今回が、同所で行われる最後のタイトル戦となりました。
立会人の後藤俊午九段、「しんぶん赤旗」の徳永慎二関西総局長らが見守るなか、対局開始。序盤、白38と左上隅を地にした時点で後藤九段は「白悪くない」とみていました。白46までで昼食休憩。
金七段は、左辺を黒55、57と出切りました。検討していた山田規三生八段らから、「左辺の黒地が大きい」の声があがりました。
その後たたかいは中央、右辺へ移り、両者秒読みのなか終盤戦に突入しました。
地合で大差をつけられた白は、薄みの残る中央から右辺の黒に寄り付きましたが及ばず、投了しました。
今回、新人王戦では初めて対局と同時進行でインターネット中継を行いました。第二局以降も行います。
●金七段の話 左下黒83に回れたので良くなった。白74の手で下辺に先着されると私の方が悪かったと思います。
●井山四段の話 右辺の黒が薄かったので難しくなったかと思ったのですが、左の黒地が大きすぎました。