2005年9月13日(火)「しんぶん赤旗」
自民
得票率48%で73%の議席
小選挙区制の弊害浮き彫り
今回の総選挙では小選挙区制においては一つの選挙区で一人しか当選しないため、多数の「死票」を生み出し、民意を切り捨てる害悪が改めて浮き彫りになりました。
自民党は得票率47・8%(約三千二百五十二万票)でしたが、議席占有率は73%(二百十九議席)でした。案分比例では百四十三議席だったのが53%も議席が増えたことになります。
逆に民主党は得票率36・4%(二千四百八十万票)を得たものの、議席占有率は17・3%(五十二議席)にとどまりました。案分比例より52%、五十七議席も少なかった計算になります。
とくに東京では、都内二十五小選挙区の得票率は自民党約50%、民主党約36%でしたが、獲得議席数は「二十三対一」でした。
日本共産党は小選挙区で四百九十三万七千票、得票率7・3%を獲得しましたが、議席はゼロ。案分比例すると二十二議席になる計算でした。
全国では六千八百六万票の総投票数のうち48・5%が議席に結びつかない死票となりました。民主党への投票は76・9%が死票となりました。
一方、比例代表では、得票率は自民38・2%、民主31・0%、日本共産党7・3%。これにたいし議席占有率はそれぞれ42・8%、33・9%、5%となり、小選挙区に比べてより正確に民意を反映した形となりました。
民主党は、小選挙区にこうした弊害があるにもかかわらず、民意を正確に反映する比例代表の八十議席削減をマニフェストに掲げ、少数政党を排除し、民主主義を否定する姿勢を示しました。
選挙結果からも比例削減の道理のなさが浮き彫りになっています。