2005年9月11日(日)「しんぶん赤旗」
障害者・患者九条の会 結成
命の大切さ知るからこそ
「いまこそ憲法を守る運動にとりくもう」―「障害者・患者九条の会」が十日、東京都豊島区内で、結成のつどいを開きました。障害者や家族、教職員、各地で憲法を守る取り組みをすすめている人など百人が参加しました。
秋元波留夫、楠敏雄、橋本宗明、花田春兆、平沢保治、宮尾修、茂木俊彦、吉川勇一、吉本哲夫の九氏がよびかけ人となり、六月下旬に「障害者・患者九条の会アピール」を発表。現在、四百六十八人を超える人が賛同しています。
よびかけ人の吉本さんは「戦後、六十年、障害者や家族の運動で、たくさんの障害者施策がつくられてきた。さらに運動をすすめ、施策に憲法の規定を盛り込ませていこう」とのべました。
参加者は戦争体験や取り組みを交流。東京都青梅市のろう重複者生活就労施設長の花田克彦さん(63)は「各地のろうあ者を訪ね、戦争体験集をつくる準備をしている。六十年前、空襲警報が聞こえず置き去りにされたろうあ者を再現させてはならない」と発言。
北区の肢体障害者の男性(67)は「東京大空襲の際、祖母、母と、焼夷(しょうい)弾が降るなかを逃げまどった。戦争中、『穀つぶし』と座敷の中へ閉じ込められた障害者自身が、手をあげ行動していこう」と訴えました。
参加者は、各地でアピールに賛同する会を結成し、憲法学習会を開くこと―を確認し合いました。