2005年9月9日(金)「しんぶん赤旗」
知ってください日本共産党の姿
「たしかな野党が必要です」という日本共産党の訴えが共感を広げています。でも“共産党のことはあまり知らない”という人もいるのではないでしょうか。83年の歴史、自民党政治を変える「改革の方針」―日本共産党の姿を知ってください。
■反戦・国民主権を貫く
ことしは戦後六十年。あの戦争に命がけで反対した政党があったのをご存じですか。
当時、天皇がすすめる戦争は「聖戦」とされ、反対者は厳しく弾圧されました。
しかし日本共産党は、八十三年前に党をつくったその日から侵略戦争に反対し、「国民が主人公」の日本を、と主張しました。多くの先輩が弾圧の犠牲になりましたが、主張をまげずにがんばりぬきました。
戦後初の国会では、ただ一党、憲法に「国民主権」の原則を書き込むことを要求。その主張は「主権が国民に存する」といま憲法前文に実っています。
■大国の横暴にきぜんと
日本共産党は、どんな大国でも世界政治のうえで横暴勝手は認めないことを信条とする、自主独立の政党です。
敗戦で日本がアメリカの占領下におかれた時にも、「民族の完全独立」の旗をかかげました。国政では唯一、日米安保条約の廃棄を訴えて、アメリカいいなり政治の転換をめざしています。
旧ソ連や毛沢東時代の中国から乱暴な干渉攻撃をうけたこともありました。そのときもきぜんとして反撃し、最後には相手側が誤りを認めました。
北朝鮮による数々の国際的な無法行為にも強く抗議。拉致問題を国会で最初に取り上げ、政府から「北朝鮮による犯行の疑い濃厚」との答弁を引き出したのも共産党です。
■大企業でなく国民応援
年金、介護、子育て――なぜ日本では、国民のための制度が貧しいのでしょうか。それは、自民党政治が、国民の暮らしより大企業を応援してきたからです。
日本共産党は、国民の暮らしを応援する政治をめざします。財界から献金をもらわず、なんのくされ縁もないからこそ、どんな問題でも、財界・大企業への気兼ねなしに、国民にとって何が利益かを考えることができます。
大企業をつぶせというのではありません。国民が安心して暮らし、働けてこそ、日本経済も発展するのではないでしょうか。
■国会でも定評の論戦力
日本共産党の「論戦力」は、国会でも定評があるのをご存じですか。
郵政国会でも「共産党がいちばん郵政を勉強している」と自民党の議員から声が上がるほど。論戦で政府をおいつめ、「民営化」の真相を明らかにした主役は共産党です。
サービス残業の問題でも二百四十回におよぶ質問で是正の通達を政府に出させ、六百億円を超える残業代支払いに結びつけました。
論戦で政治を動かした実績も、各分野で無数にあります。
他の野党のように、審議拒否などの「物理的抵抗」といったやり方はとりません。
■平和友好の願い世界に
小泉外交が「アメリカいいなり」「侵略戦争に無反省」であることは、いまや世界でも知られています。国連の安保理常任理事国になりたいといっても支持されず、八方ふさがり。与党内からも「日本には友人がいない」という嘆きの声が出るほどです。
対照的に、日本共産党はこの数年間、「米軍のイラク支配反対」「憲法九条守れ」など日本国民の平和と友好の願いを世界に伝えてきました。二十カ国の政府や政権党との会談を重ね、イスラム諸国会議機構などの会議にも「信頼できる友人」として招待されました。
世界平和の課題に道理と熱意を持って取り組んでいることが評価されているのです。
■綱領が「マニフェスト」
日本共産党は、自民党のまちがった政治から抜け出して、どんな日本をつくるのかのしっかりしたマニフェスト(宣言)を持っています。
「日本改革」の大目標を示した、綱領という文書です。
その柱は、(1)大企業応援でなく、くらし応援の政治へ(2)「アメリカいいなり」をやめ独立・平和の日本へ(3)憲法を生かした民主的な国づくり――です。
マニフェストがはやっていますが、党の綱領でこういう目標を明らかにしている政党は、ほかにありません。
■未来めざした党名です
「党名を変えたら?」という方がいます。でも、共産党という名前に込められた意味を、ぜひ知ってほしいと思います。
共産主義(英語でコミュニズム)の語源はコミューン=共同体。共産とは、「真に平等で自由な人間関係からなる共同社会」(党綱領)をめざす、という意味です。武力による衝突も、人間による人間の搾取もなく、人間が互いに協力しあう新しい社会をめざす願いが込められています。
政党が名前を変えるのは、国民に顔向けできない間違いを犯したときです。私たちは党の歴史と活動に誇りを持っており、変えることは考えていません。