2005年9月7日(水)「しんぶん赤旗」

庶民大増税の本音くっきり

自公と民主 競い合う


グラフ

 国民にとっては「痛み」につぐ「痛み」の連続だった小泉自民・公明内閣の四年。小泉流「改革」が続けば、庶民大増税の「痛み」が待ち受けていることが、総選挙(十一日投票)での論戦ではっきりしました。民主党も増税で競いあっています。

■自営業者も農民も

 一日夜の党首討論。小泉首相は、「(所得税も)控除見直しも当然やる」とのべました。サラリーマン増税(控除見直し)をするという宣言です。民主党もマニフェスト(政権公約)で「配偶者控除、扶養控除の廃止」を明言しています。

 「政府税調の(サラリーマン増税の)考え方をとらない」(自民党)、「サラリーマン狙いうち増税なし」(民主党)というのは、サラリーマンだけを狙いうちにしているのではないといっているにすぎません。サラリーマン以外の、高齢者にも自営業者にも農家にも幅広く増税する“オールジャパン”増税であることを物語っています。

■消費税増税を明言

 二〇〇七年度をめどに「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」(自民党マニフェスト)とは消費税を増税するということかと聞かれた武部勤自民党幹事長は「それはそうだ」(八月二十八日、民放テレビ)と消費税増税を明言しました。小泉首相も「長い将来で見れば、消費税(増税)は避けられない」(一日)、「来年の秋以降、消費税も含めて税改正(の本格的な論議)をやる」(四日)としています。

 民主党の岡田克也代表も、年金目的消費税として「消費税は3ポイント上げる」(八月二十八日)と発言しています。

■大もうけ大企業には負担求めず

 庶民には、大きな負担を平気で求めるのに、史上空前の大もうけを上げている大企業には負担を求めようとしないのが小泉自・公内閣です。小泉首相は「(大企業は)金の卵だ」(四日)とさえいって、大企業に応分の負担を求めることさえ、拒否しました。

 一九八八年度に二十八兆円だった法人税収(国と地方の合計)は二〇〇四年度には十五兆円へと十三兆円減りました。消費税増税を強行する一方で大企業減税を繰り返してきた結果です。この間に大企業は、経常利益を十兆円も増やしています。その結果、企業は空前の「金余り」状態となり、余剰資金は八十二兆円に積み上がったという試算(民間のシンクタンク、〇四年末)もあります。

 「法人増税という選択肢」を経済学者も指摘するなか、小泉首相の姿勢は異常です。

 民主党も大企業減税措置の転換には指一本触れようとしません。

■庶民大増税に反対の共産党

 日本共産党は、財界・大企業から一円の献金も受け取っていません。だからこそ、庶民大増税に反対し、大企業に相応の負担を求めていくことができます。


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