2005年8月31日(水)「しんぶん赤旗」
郵政民営化一本の首相
悪政の責任を郵便局に転嫁
NHK「ニュース7」 志位委員長が批判
総選挙公示の三十日夜のNHK「ニュース7」は、各党の代表を中継で結んでインタビューしました。
最初に登場した小泉純一郎首相は、「選挙で一番訴えたいことは」という質問に、「郵政民営化賛成か反対か、これです」。番組側の質問もさしはさませず、郵政民営化の持論をのべました。
「行財政改革も、公務員削減も、経済活性化も、税負担の軽減にも不可欠なのが郵政民営化だ」という発言に、さすがにたまりかねたように、アナウンサーが「郵政民営化がさまざまな改革にどうリンクするんですか」と痛いところを突きました。
首相は「それは…」とちょっとつまったものの、結局、「なぜ二十六万人の国家公務員でなければ、郵政事業はできないのか」と同じ話の堂々巡りで、なにも答えませんでした。
「さきほどインタビュアーが、『どうリンクするんですか』ときいたが、首相からまともなこたえはありませんでした」――こう指摘したのは、同じ番組に出演した日本共産党の志位和夫委員長。「民営化したら、すべて日本がバラ色によくなるという首相の議論は、景気が悪いのも、年金を悪くしたのも、外交がうまくゆかないのも、すべて郵便局のせいだという議論です」と批判。「自分たちがやってきた悪い政治を隠し、責任を転嫁するために郵政一本に争点をしぼるというのは、民主主義をこわすやり方だと思います」とのべました。