2005年8月24日(水)「しんぶん赤旗」
シベリア抑留者
犠牲者追悼で誓い
賃金未払い問題解決に向け
シベリア抑留犠牲者問題にかかわる八団体は二十三日、東京・千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑で「シベリア抑留犠牲者追悼の集い」を行いました。六十年前のこの日は、当時ソ連の指導者、スターリンが終戦後にもかかわらずシベリアやモンゴルに日本兵などを強制連行・抑留するよう指令を発した日です。
汗ばむ気温の中、抑留犠牲者、遺族など約六十人が集まり、犠牲者への追悼の思いや未解決のシベリア抑留犠牲者未払い賃金支払い問題を解決に向けての思いを新たにしていました。日本共産党の小池晃参院議員・党政策委員長、民主党参院議員が参加しました。
主催者を代表して寺内良雄全国抑留者補償協議会会長は「精神的、肉体的に限界点を超えているが、懸案解決に努力することを心からお誓いしたい」と話しました。小池氏は、中国「残留日本人孤児」や原爆症認定の問題とともに「戦後六十年で、こういう問題にこそ、けじめを付けるのが政治の責任。みなさんと解決のため力合わせていきたい」とのべ、抑留犠牲者の体を気遣いながらあいさつしました。
六十年ぶりに親族が同墓苑にシベリア抑留犠牲者として祭られていることが分かり、神奈川県川崎市から初めて参加した大部洋暉さん(63)=運送業=は「遺骨だけでも故郷にと思ったが、難しい。これから色々調べたいと思っています」と話していました。