2005年8月24日(水)「しんぶん赤旗」
社民党
「改憲」民主と選挙協力
「2大政党」を批判するが…
社民党が今回総選挙で、前回総選挙に続いて民主党との選挙協力を進めています。民主党は今回のマニフェスト(政権公約)で改憲案づくりを明記、海外派兵に「正面から関与」することを表明しています。「政治の基本は平和憲法」(総選挙政策)という社民党と民主党の立場は相いれません。
社民党の又市征治幹事長は二十二日の会見で、民主党との選挙協力の内容を発表。全国の七選挙区(宮城6区、山形3区、新潟3区、香川3区、佐賀3区、大分2区、沖縄2区)で民主党が候補を立てないことで合意。逆に新潟1、2、4、6区や大分1区など十四選挙区で社民党が擁立を見送ります。これらのうち少なくとも三県の十選挙区で、両党県連がお互いの候補を推薦するか、選挙協力することが決まっています。
社民党の福島瑞穂党首は二十日、名古屋市内の街頭演説で「自民党も民主党も憲法9条を変えて、自衛隊を海外派兵させる、そのことについてはまったく同じです…だからこそ社民党が必要です」と訴えています。
一方民主党はマニフェストに「自らの『憲法提言』を国民に示す」と明記。改憲発議に必要な国会での三分の二以上の賛成を得るため、「国会におけるコンセンサスづくり」に「努力していきます」としています。
民主党との協力について社民各県連は「反自民での協力」(香川)、「憲法の理念を大切に、という政策協定を結んでいる」(新潟)などと説明しています。ある県連幹部は「支持者から批判があるのは承知している」と矛盾を認めます。しかし支持者への説明責任については「責任と言われても…」と言葉を濁しています。