2005年8月23日(火)「しんぶん赤旗」
改憲許すか 大争点
マニフェスト 自民・民主が案策定明記
志位委員長京都で会見
日本共産党の志位和夫委員長は二十二日、遊説先の京都市内で記者会見し、自民、民主両党が総選挙マニフェストで、いずれも党として独自の憲法改定案を示すと明記したことについて、「憲法改定を許すのかどうかが、今回の選挙の熱い大争点として浮上してきた」とのべました。
今回の総選挙で、自民党マニフェストは「(平成)17年11月15日までに自民党憲法草案を策定し、公表する」と明記。民主党マニフェストも「自らの『憲法提言』を国民に示す」とのべています。
志位氏はこの事実の重大性にふれたうえで、「両党がめざす改憲の中身は明らかだ。憲法九条をこわし、『自衛軍』の保持を明記することに中心点がある」と指摘。▽自民党が一日に発表した「新憲法第一次案」は、「戦争放棄」「戦力保持の禁止」「交戦権の否定」という憲法九条の核心をなす命題をすべて削除し、「自衛軍の保持」を明記した、▽民主党は、鳩山由紀夫「ネクスト外務大臣」が今年二月の衆院予算委員会で「改憲し、自衛軍を書き込め」と要求し、首相に「賛成だ」と答えさせた――ことをあげ、「『自衛軍』が明記されたとたんに、これまでの歯止めがなくなり、『海外で戦争をする国』になってしまう。そこに、自民、民主の共通の方向がある」とのべました。
志位氏は「戦後六十年の節目の年、憲法九条の土台に三百十万人の日本国民、アジアで二千万人ものおびただしい犠牲を出した戦争への反省と、二度と戦争をしないという世界への誓いがあったことを忘れてはならない」とのべ、「平和を貫いてきた党として、草の根に広がる『憲法を守ろう』という声を担って、平和の願いはこぞって日本共産党へと訴え、奮闘していきたい」と強調しました。