2005年8月21日(日)「しんぶん赤旗」
自民・民主 マニフェストに増税明記
庶民大増税にストップの審判を
日本共産党の志位和夫委員長は二十日、遊説先の福岡市内で記者会見し、「庶民大増税の問題が、総選挙の大きな争点の一つに浮上してきた」として、増税問題での新たな動きについて解明しました。
■福岡 志位委員長が会見
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一つは、消費税増税。自民、民主の総選挙マニフェストに消費税増税がそろって明記されたことです。自民のマニフェストに消費税増税が明記されたのは初めてです。
志位氏は、「二〇〇七年度にも消費税値上げが実施される危険がある」と強調しました。
もう一つは、サラリーマン増税・所得税の増税です。
自民・公明は、この問題で「増税隠し」をしており、テレビ番組で自民・安倍晋三幹事長代理が「考えていない」、公明・神崎武法代表が「安易な増税はしない」などとのべています。
志位氏は、昨年十二月十五日に自民・公明が発表した「平成17年度税制改正大綱」では、「所得税においては、税率構造・控除双方の見直しを視野に入れ、検討を進める」「今後、平成18年度税制改正までに、こうした課題について検討を深め、具体的な改正内容について結論を得たうえで、平成18年の通常国会において、必要な税法の改正を行う」とのべていることを指摘。「この増税の号令を具体化したのが政府税調の方針。自分で増税の号令をかけておいて、『考えていない』は通用しない」と批判しました。
民主党はマニフェストで「配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除(老親控除以外)を廃止」と明記。岡田克也代表は「三年間は大きな増税はやらない」といいますが、控除の廃止で三兆円、消費税3%引き上げで七兆円、合わせて十兆円規模の大増税をやるというのが方針です。
志位氏は、「これが『大きな増税』でないなら、どんな増税なら『大きく』なるのか」とのべ、「自民、民主の『二大政党』がそろって庶民大増税を打ち出していることはきわめて重大だ」と批判しました。
志位氏は、税金の改革というなら、無駄づかいの一掃とともに、空前のもうけをあげている財界・大企業に負担を求めるべきだという考えを表明。自民、民主が、増税といえば庶民増税しか考えず、財界・大企業に負担を求めることをしない背景には、「財界献金ひもつきの党という問題がある」と指摘し、「日本共産党は、財界からの献金をびた一文受け取らない党として、庶民大増税ストップを大きな争点として位置付け、がんばっていきたい」と強調しました。