2005年8月18日(木)「しんぶん赤旗」
首相「談話」にも不信
ロシア各紙 アジア諸国の批判報道
【モスクワ=田川実】十六日付のロシア各紙は、小泉内閣の閣僚らによる八月十五日の靖国神社参拝に対し中国、韓国などアジア諸国から批判があがっており、小泉首相の終戦記念日の談話にも不信の目が向けられていると報道しました。
コメルサント紙は「日本の首相の謝罪の言葉に対する中国、韓国などの反応は、日本側が期待したものにならなかった」とし、韓国政府の声明と北京の日本大使館前で抗議する中国人の声を紹介しました。
同紙は、南京大虐殺の目撃・体験者の多数の顔写真も掲載。政治家の靖国参拝とともに、「第二次大戦中の日本の犯罪を消そうとする」扶桑社の歴史教科書が怒りを呼んでいると述べ、「アジアは日本がドイツのように言葉だけでなく行動で謝罪を示すよう求めている」と指摘しました。
イズベスチヤ紙は「近隣諸国は、日本政府が歴史の修正を試みていると考えている」と述べています。
トルード紙は東京裁判について、日本政府が一九五一年のサンフランシスコ講和条約で認めたと指摘。同裁判でのA級戦犯を靖国にまつったのは戦犯の「名誉回復」行為だとし、「(日本政府の)公式の立場と矛盾している」と批判しています。