2005年8月18日(木)「しんぶん赤旗」

“日本はアジアで孤立”

仏紙が指摘 靖国参拝で関係悪化


 【パリ=浅田信幸】十七日付の仏紙ルモンドは「日本の孤立」と題する社説で、終戦六十年を迎えた日本が、小泉政権のもとでアジアで孤立を深めている、日中韓関係の悪化をもたらしていると論じています。

 社説は、欧州では、第二次大戦終結六十年を記念するモスクワの式典で連合国と敗戦国が並んで「和解を祝った」。これに対しアジアでは、むしろ「侵略国日本への怨念(おんねん)」が表明された。「(アジアの)ある国が、一九三一年に中国で開始された戦争の終結を記念するのに日本を招待することは考えられない」「敗戦から六十年、日本はこの地域でかつてなく孤立している」と指摘しています。

 またとくに、日本と中国、韓国の関係悪化をあげ、三国の「現在と未来を危うくしている」とし、その主要な原因に小泉首相の政治姿勢があるとして、次のように述べています。

 「小泉首相は、政権に就いて以来毎年、東京国際法廷によって裁かれた戦犯がまつられている靖国神社を参拝することで無益にも近隣諸国との関係を悪化させた」「(参拝は)戦犯の復権と過去の免罪と受け止められている」

 「小泉氏の日本は、この地域を無視して無条件で米国に同調した。日本の(経済的)立ち直りは大きく中国市場の活気に負っている。ところが中韓の政治関係が強化され、南北朝鮮が接近しているときに、東京と北京、ソウルとの結びつきはますます冷たくなっている」


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