2005年8月13日(土)「しんぶん赤旗」
郵政・くらし・憲法・外交
共産党のばし展望開こう
横浜で志位委員長
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日本共産党の志位和夫委員長は十二日夕、横浜駅前で衆院比例南関東ブロックの大森たけし候補ら神奈川県内の十八人の小選挙区候補とともに街頭演説をし、仕事帰りのサラリーマンなどが次々と足をとめ、四千人の聴衆が聞き入りました。
このなかで志位氏は、郵政民営化問題をめぐる小泉首相の主張を批判したうえで、総選挙で問われる四つの問題をとりあげ、自民、公明、民主各党との対比で日本共産党の立場を明らかにしました。(1)自公政権は「構造改革」の名で国民いじめの政治をすすめ、民主党は「改革のスピードが遅い」と尻をたたく(2)自公政権は庶民大増税路線をすすめ、民主党も「扶養控除、配偶者控除の廃止」を主張するなど同じ土俵で競う(3)憲法改定問題では、自民、民主両党が九条改定を主張(4)首相の靖国神社参拝でゆきづまった外交問題では、自民、民主両党それぞれが、靖国神社と同様に侵略戦争を正当化する議員を抱えている――。
問題にそくして日本共産党の立場をそれぞれ紹介した志位氏は、「どの問題をとっても『二大政党』といわれる自民、民主では展望がひらけません。日本の政治には、国民の立場でがんばり、自民党政治ときっぱり対決する『たしかな野党』が必要ではないでしょうか」と強調。「日本共産党の前進・勝利で、日本の政治に新しい希望がもてる時代をひらいていきましょう」と呼びかけました。
通勤帰りの人たちが足を止め、志位氏の訴えに、しばしば驚きや共感の掛け声が飛びました。供託金募金の呼びかけに約十万円が寄せられ、三十九歳の男性が自ら入党を申し込んできました。
共産党の演説を初めて聞いた公務員の男性(29)=横須賀市=は「聞きごたえがあった。日本共産党は弱い立場の人のことを考えていてくれると思いました。自民党と民主党も本質はいっしょなんですね」と話していました。
■北九州で市田書記局長
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日本共産党の市田忠義書記局長は十二日、北九州市の小倉駅前で、衆院比例九州・沖縄ブロックの候補らとともに街頭演説をしました。市田氏は「自民党政治ときっぱりと対決し、国民の立場にたつ『たしかな野党』は日本共産党以外にない」とのべ、足をとめた八百人に支持を訴えました。
市田氏は、国会の審議で道理のなさが明確になった郵政民営化のでたらめさを説明。また、国民に痛みを強いる「構造改革」、庶民大増税、憲法改悪―などについて、自民、公明の与党だけでなく、民主党も推進し「同じ土俵で悪政の競い合いをしている」と指摘しました。
自民党は、国民の税金―政党助成金が活動資金の六割、民主党はそれ以上の八割も占めていることを示した市田氏は「これらの政党は国営政党、官製政党といわずしてなんと呼ぶのか」と主張。これらの党が「『官から民へ』というのなら、まずみずからそれをやったらどうか」とのべました。
その上で「企業・団体献金、政党助成金を一円ももらったことのない日本共産党だからこそ、どんな問題でも国民の立場にたってがんばれる」「くらしを良くしたい、平和を守りたいとの願いを、党派を超えてよせていただきたい」と呼びかけ、「この党が伸びるかどうかが、今度の選挙の最大の焦点だ」と力説し、大きな拍手を受けました。
街頭演説では、あかみね政賢(沖縄1区と重複)、田村貴昭(福岡10区と重複)、西村きえ子の比例候補、渡辺和幸(福岡8区)、まじま省三(同9区)、村上勝二(同11区)の三人の小選挙区候補が決意表明しました。