2005年8月7日(日)「しんぶん赤旗」
共に生きるアジアを
侵略と未来について討論
東大・駒場
「戦後60年 共生のアジアを!フォーラム」と題した公開討論会が六日、東京・目黒区の東京大学駒場キャンパスで開かれました。日本のアジア侵略の歴史とアジアの未来について中国や韓国の戦争被害者などが証言し、討論しました。日本共産党の吉川春子参院議員など国会議員、被害者団体、支援・市民団体などの呼びかけた実行委員会(代表・土屋公献元日弁連会長)が主催。
丁樹文さん(26)ら四十四人(一人死亡)は、中国黒竜江省チチハル市で二〇〇三年、旧日本軍が遺棄した化学兵器「イベリット」などの毒ガス液で被害をうけました。丁さんは、「二度とおこさないように謝罪して、生活を補償してほしい」と、後遺症の残る足を見せて訴えました。
韓国・春川市に住む金景錫さんは、第二次世界大戦中日本の軍事工場に強制連行され、労働争議中に日本人から木刀などでリンチをうけ、右腕が不自由になり、損害賠償を日本鋼管に求め昨年四月に和解しました。金景錫さんは「韓国人は日本の戦争で死んだのに一銭ももらえない。強制連行した人と連行された人が一緒に合祀(ごうし)されている靖国神社。反省しない小泉(首相)。これから日本と韓国が手をつないでいくために訴えている。息のあるうちに韓日が仲良く手をつなぐことを見たい」と訴えました。
韓国在住の李容洙さんは旧日本軍によって十六歳のときに連行され、従軍慰安婦として軍人による性暴力を受けた体験を生々しく証言しました。
七日も午前十時から同じ場所で、映画上映、証言やシンポジウム「共生のアジアへの道」などが行われます。