2005年8月6日(土)「しんぶん赤旗」
障害者「自立支援」法案強行やめて
共産党に手紙続々
障害者「自立支援」法案の参院での審議をめぐり緊迫した状況が続く国会。日本共産党本部や各国会議員事務所あてに、連日、障害者や家族、難病の患者などから、障害者「自立支援」法案の強行採決をさせないで、といった手紙やファクスが送られてきています。
「視覚障害者に欠かせない『移動介護』や『日常生活用具給付』が『地域生活支援事業』に移行することで、地域格差と、障害者間に新たな差別を持ちこむことになります」―縦二十センチ、横十四・八センチの点字活字対訳郵便が、山のように届いています。各地の全日本視覚障害者協議会(全視協)の会員が出しているもので、五百通を超えました。
「応益負担をやめよ」と生々しい実態が書かれた手紙やファクスも続々と届いています。
「市内五つの授産施設の平均工賃は、一人当たり七千円にも至りません」という現状を紹介するのは、広島県福山市内の知的障害者通所授産施設。「厚生労働省の示した一割負担で一万四千九百円、食費の実費負担が一万四千円、合計二万八千九百円になる」として、「福山市内の通所授産施設で働いている人は全員、ひと月の工賃額より、その月の支出の方が多いことになります。将来の生活の見通しがもてないのです」と訴えています。
埼玉県東松山市の障害者からは「『サービスを利用したい』と願う利用者、保護者がいても、お金がなければ利用できない。最低限度の生活も保障されない。国が掲げる憲法二五条『生存権』は何の意味があるのでしょうか」とのファクスが。
自閉を伴う知的障害児(5っ)の母親は、「いっぱい難しさを持っている我が子が、一人の人間として尊重される生活を送るには、国の支援は不可欠」と訴えます。「子どもたちが、未来を希望をもって生きていくためには、おとながしっかりと道を開いてあげなければいけないのに、この自立支援法案では、残念ながら、それをみることはできません。障害を持っているからという理由だけで、子どもたちの未来をうばわないでください」