2005年8月4日(木)「しんぶん赤旗」
サッカーくじ廃止要求
石井議員 答弁無視の改変批判
日本共産党の石井郁子議員は三日、衆院文部科学委員会で、サッカーくじが、当せん確率を異常に上げ、インターネット販売に踏み切るなど、導入当時の国会答弁を無視し改変している実態について質問しました。
石井議員は、サッカーくじ法案提案者が当せん確率を百六十万分の一などと答弁していたことを示しつつ、五月に販売を開始した「トトゴール3」が、それを大幅に超える四千分の一の確率となった理由をただしました。
文科省の素川富司スポーツ・青少年局長は、売り上げ減の理由を「当たる確率が低いからとの調査があった。基本はトトで、トトゴール3は追加的な販売」と答弁する一方、四百三十分の一の確率のくじ創設も明らかにしました。
石井議員は、八月末に開始されるインターネット販売に関し、中央教育審議会(中教審)のスポーツ投票特別委員会が「自分がIDを持っていなくとも親のIDを借りて購入することも考えられる」としていることを挙げ、「対面販売の原則もなく、19歳未満の販売禁止を困難にする」「売らんがための官僚の暴走」と指摘しました。
トトのスポーツ振興助成金が二・五億円となる一方で、五年間の国のスポーツ予算が六十億円も減額されている実態を示した石井議員は「スポーツ予算を削り、ギャンブル性を高め、子どもたちに悪影響を与えるサッカーくじは見直すべき」と廃止を求めました。
中山成彬文科大臣は「スポーツ振興くじで独自の財源確保は重要」としつつも「必要とあれば見直す」と答弁しました。