2005年8月3日(水)「しんぶん赤旗」

イラク民衆の心語る

非戦を選ぶ演劇人の会が朗読劇


 有馬稲子さんの、イラク民衆の悲劇を描いた朗読劇に会場が静まりかえりました。「『みんな鳥になって天国で飛んでいる』と、生き残ったただ一人の長女に、いまも話す父親の無念…」―「非戦を選ぶ演劇人の会」(実行委員は永井愛さん、渡辺えり子さんら二十六人)は二日、東京・中野で、七回目のピースリーディング(朗読劇)「あきらめない、夏 2005 イラクの『今』を見る・聞く・話す」を上演しました。

 リーディング(構成は篠原久美子さん)には、有馬さん、高橋長英さん、根岸季衣さん、楠侑子さん、関根信一さんが出演。「なぜ、彼らが殺されなければならないのか」「家にいただけで、子どもたちがなぜ、武器をもたない人々がなぜ?」。朗読劇は、イラク民衆の叫びをつたえました。

 永井愛さん、くまがいマキさんが司会。イラク・ファルージャ出身のマジド・ガウード・ドレイミさんと、ジャーナリストの平田伊都子さんがイラクの現状を報告。ドレイミさんは、アメリカが「直接的には爆撃などで殺し、間接的にもイラク人を殺害している」と告発しました。「間接的殺害」として病院、浄水施設など、公共施設の破壊をあげ、五〇度の暑さの中、電気がこずクーラーも使えず、水も不足、など民衆の耐えがたい苦難を指摘し、米軍・自衛隊の撤退を訴えました。


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