2005年8月2日(火)「しんぶん赤旗」

石綿の不安 口々に

熊本・宇城で吉井議員調査

“どこに相談したら”


 日本共産党のアスベスト対策チーム(責任者・市田忠義書記局長)の副責任者・吉井英勝衆院議員は一日、熊本県宇城市松橋町で、アスベスト採掘跡地の住民と懇談。これまで同地域では中皮腫はないとされていたにもかかわらず、中皮腫疑いで手術した人もいました。

 松橋町は一八八七年ころからアスベストの採掘と製造が進められ、採掘は七〇年まで、製造は八三年まで続けられました。

 八八年の四十歳以上の町民を対象にした肺がん検診ではアスベストが原因と疑われる多数の肋膜(ろくまく)病変が発見され、現在千百五十二人が健康管理システムに登録されています。

 豊福公民館での町民との懇談では、不安の声が次々と寄せられました。

 四年前に中皮腫疑いで手術した沢田義治さん(77)は「(戦前)母親がアスベスト工場に勤めていて、ごみがもうもうとしている所に迎えにいってた。全部自己負担だった。役場に電話してもたらいまわしされ、どこに連絡したらいいのかわからない」と話していました。

 二十六年ほど前に、引っ越してきた中尾美恵子さん(58)は「子どもが、昔はアスベスト製品がむき出しになっている所で遊んでいたので不安だといっている。心配でたまらない」などと訴えていました。

 調査団は宇城市役所、県庁でも聞き取り。吉井氏は「企業や公費負担で徹底した調査をし、見つかった人への被害補償の制度をつくらないといけない」と話していました。

 調査には、吉井氏とともに、松岡徹熊本県議、宮田しずのり兵庫県議、早川進尼崎市議、五嶋映司宇城市議らが参加しました。


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