2005年7月31日(日)「しんぶん赤旗」
シベリア抑留賃金
支払い法成立へ運動
大阪で「要求の会」が総会
吉井氏あいさつ
第二次世界大戦後にシベリアなどに抑留され、強制労働させられた元抑留者らでつくる「シベリア抑留者未払い賃金要求の会」が三十日、第四回総会を大阪市で開き、戦後六十年を節に、補償実現への大きな運動に取り組むことを決めました。
賃金未払い問題では今月、日本共産党と民主党、社民党が、抑留期間に応じた特別給付金の支給などを内容とする法案を衆参両議院に共同提案しました。一方で、自民党を中心に、「慰労品」の配布で幕引きを図ろうとする動きもあります。
総会では林明治代表が、同会の請願で、京都や大阪、三重などの府県や向日市などの地方議会で賃金支払いを求める意見書が採択されたことを強調。「法制定という成果を得るために全力をあげたい」と述べました。
二十一歳で旧日本軍の無線従事者として旧満州に渡り、平壌(ピョンヤン)で終戦になったあと、シベリアの炭鉱で二年間強制労働させられた船場竹次さん(88)=大阪府=は、天皇制護持のために外地の捕虜を放置した日本政府と、旧ソ連のスターリンの蛮行への怒りを語り、「賃金の支払いは、二度と戦争を起こさない国家の誓いになる。こんな時期だからこそ必ず法律を制定させたい」と話していました。
日本共産党の吉井英勝衆院議員が来賓として出席し、解決に全力をあげる決意を述べました。