2005年7月31日(日)「しんぶん赤旗」
「よりよい保育」決意
全国研究集会が始まる
広島
「輝け! 子どものいのちと笑顔 ひろげよう 平和へのねがい」をテーマに、第三十七回全国保育団体合同研究集会が三十日から三日間の日程で、広島市内で始まりました。広島県立総合体育館での開会全体会には、全国から保護者、保育者、研究者ら約七千百人が集いました。
国や自治体の保育予算の削減と国の補助金削減・一般財源化、公立保育所の民営化など、保育制度の根幹をゆるがしかねない問題に直面しているなかでの集会。全国保育団体連絡会の上野さと子会長は、「戦後最大の保育政策の危機をおしとどめ、よりよい保育へ力をつくっていこう」とよびかけました。
「子どもに最善のものを保障する保育を」のフォーラムで、福島大学教授の大宮勇雄さんは、公的保育制度が後退していることを指摘。「人生最初のスタートで、国と自治体の責任で、高い質の保育を受ける権利があるというのが、世界の流れです」と話しました。
東京・中野区保育問題協議会の篠崎純子さんが、民営化問題での運動について報告し、「父母と職員が一緒に手をつなぐ大事さがわかった」と話します。埼玉・あかね保育園長の牧裕子さんは、リストラなど保護者の生活の困難に触れながら、「子どもを守るために一歩もひかない。保育園は、子どもと二十代―六十代のおとなが集う大きなおうちでありたい」と話します。
ヒロシマ・ナガサキの被爆六十年の今年は、平和と民主主義、子どもの権利を守る決意を新たにと、初めて広島の地での開催です。