2005年7月30日(土)「しんぶん赤旗」
アスベスト全国調査へ
学校・図書館など14万7000機関で
文科省決定
文部科学省は二十九日、国公私立のすべての学校や図書館、体育施設、文化施設など全国約十四万七千機関を対象に、アスベスト(石綿)の使用状況について緊急調査を行うことを決めました。都道府県教育委員会などに調査依頼文書を発送し、十一月末をめどに結果を公表します。
日本共産党の石井郁子衆院議員は二十日の文部科学委員会で、文科省が行う調査に、全国の学校に加え、社会教育施設や文化施設も対象に含めるよう求めていました。
今回の文科省の決定では、一九八七年に行った前回調査で対象外だった私立学校や体育施設、独立行政法人の施設なども調査対象としました。
このため、全国の幼稚園一万四千、小学校二万三千、中学校一万一千、高校五千、大学千二百などが対象となります。
教室中心だった前回調査に、廊下や機械室なども加え、調査の対象となるアスベスト材の種類も三十品目以上に拡大するなど、調査内容を拡充させました。
▼日本共産党が要求
石井郁子衆院議員の話 私は二十日の衆院文部科学委員会で、「幼稚園を含むすべての国公私立の学校とともに社会教育施設・文化施設を対象に調査すべきだ」と質問しましたが、それにこたえたものといっていいでしょう。
アスベスト問題は子どもの健康にとって重大な問題であり、調査を至急行うとともに除去作業を徹底すべきです。