2005年7月26日(火)「しんぶん赤旗」
「つくる会」公民教科書
弁護士が不採択要請
東京・杉並 36人が区教委に提出
「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書を採択する動きが出ている東京・杉並区で二十五日、弁護士三十六人が、法律の専門家として「つくる会」の公民教科書の採択は許せないと連名の要請書を区教育委員会に提出しました。九条の会・杉並も例会参加者一同の名で「つくる会」教科書を採択しないよう求める要請書を出しました。
要請書に名を連ねたのは同区に在住か、事務所をもつ弁護士の有志です。渡部照子、相磯まつ江、長澤彰、藤井真人の各弁護士が杉並区役所を訪れ提出しました。
要請書は、「つくる会」公民教科書は、改憲を志向するものになっていること、子どもたちの主権者意識をはぐくまないこと、男女共同参画社会に否定的なことなどから、憲法・教育基本法が理想とする教育とはほど遠いものだとのべています。
渡部弁護士は「戦前の反省から、国家権力の意のままに動く人間をつくらないことを願い憲法・教育基本法がつくられた。『つくる会』の公民教科書はそれに著しく反している」と強調。「良心をもって検討していただきたい」と訴えました。