2005年7月24日(日)「しんぶん赤旗」
「日の丸・君が代」
強制反対裁判を支援
保護者・市民ら すすめる会結成
東京都教育委員会が「日の丸・君が代」を強制し教職員を大量に処分・解雇している問題で、裁判などをしている教職員を支援する会が二十三日、結成されました。千代田区の星陵会館で開かれた結成総会には約二百三十人が参加。原告とともに裁判の勝利をめざし、学校に自由と自治を取り戻す運動を全国的にすすめることを決めました。
強制と処分に反対する予防訴訟と解雇撤回訴訟、人事委員会への処分取り消し請求をともにたたかうことを目的に教職員・保護者・市民が共同して準備してきたものです。名称を「東京『日の丸・君が代』強制反対裁判をすすめる会」としました。共同代表に大田堯・東京大名誉教授、尾山宏・予防訴訟弁護団長、槙枝元文・元日教組委員長、堀尾輝久・東京大名誉教授ら十人を選出。槙枝氏があいさつ、大田氏が記念講演をしました。
原告や支援者が決意表明。三人の子がいる都立高校教師の女性は、予防訴訟に参加した理由を「子どもの教育がどうなるのかという不安、教師としての思い、市民としての責任から」と語りました。被解雇者の男性は「権力者の恣意(しい)的な判断で仕事と生きがいを奪われ、経済的な損失をこうむった。こんなことは許されない」と訴えました。
都立高校生の保護者の男性は、学校が教育懇談会に教室を貸さなくなるなど自主・自立の伝統が奪われている実態をのべ、「大きな国民運動として取り組まなければならない」とのべました。