2005年7月23日(土)「しんぶん赤旗」
「最も偉大な哲学者」
マルクスが1位
英BBCラジオの視聴者投票
英BBC放送のラジオ番組はこのほど、人類史を通じて「最も偉大な哲学者」にカール・マルクス(写真)を選出しました。一位のマルクスは27・93%の票を獲得、二位のデイビット・ヒュームの12・69%を大きく上回りました。
BBCラジオ4の番組「われらの時代に」のウェブサイトが六月から一般視聴者の投票を募っていました。
この結果について、番組の司会者は、「五千―六千人の投票を予想したが、三万四千人が投票した」と関心の高さを紹介し、「28%がマルクスに投票したのは、驚くべきことだ」と述べました。
著名な歴史学者・エリック・ホブズボーム氏は番組にコメントを寄せ、この結果を分析。「ソ連の崩壊でマルクスは解き放たれた」と指摘し、「人々はマルクスの幅広い著作を再発見し、二十一世紀における経済のグローバル(地球規模)化の性質と事実についての予言に驚かされながらマルクスを読み直している」と述べました。
さらに「最大の理由」として、「多くの人々にとって哲学は、物事を考えるだけではなく、理解し今の世界を変えること」だとし、「哲学者たちは、世界をいろいろに解釈してきただけである。しかし、大切なことは、それを変えることである」(「フォイエルバッハにかんするテーゼ」)とのマルクスの有名な言葉を紹介しています。