2005年7月21日(木)「しんぶん赤旗」
従軍慰安婦発言
文科相に撤回要求
衆院文科委 石井議員が批判
日本共産党の石井郁子議員は二十日の衆院文部科学委員会で、中山成彬文科相が福岡市での講演(十日)で、従軍慰安婦の言葉が当時なかったという「支援者のメール」を読み上げた問題について、「内閣の方針と異なる発言を繰り返している。撤回すべきだ」と批判しました。
中山文科相の同様の発言は六月十一日に続いて二度目。石井氏は「『聖徳太子』や『大化の改新』などの言葉も後世そう呼ばれるようになった。当時なかった言葉だといって教科書から削ればほとんど残らなくなる」と文科相の誤りを指摘。
従軍慰安婦に関する政府の見解を引いて「村山首相談話では『従軍慰安婦』という言葉を使い、深い反省とおわびの気持ちをのべている。この政府の立場を否定するのか」とただしました。
中山文科相はメールを紹介したことについて「文科相としての見解を改めてのべたものではない」としたうえで、「(従軍慰安婦の)存在がなかったとはいっていない。政府の認識と同様の立場だ」と答弁しました。
石井氏は「過ちを繰り返さないため侵略戦争の事実を知る必要がある。知らなくては反省は出てこない」とのべました。